目の中のレンズ(水晶体)が主に加齢によって濁る状態が白内障です。
治療法としては白内障が進行していない場合には、点眼にて進行を予防し、経過観察を行うこととなります。
白内障が進行し、日常生活に不便をきたすようになりましたら、手術による治療を検討します。
見えにくいなどの自覚症状がございましたら、お早めにご受診ください。
種類 | 原因 |
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日常生活に支障がない程度でしたら、経過を観察します。
白内障が進行して不自由を感じるようになれば、手術を行います。
白内障以外の病気がある場合は、全身状態の確認を行いながら手術の時期を検討していきます。
- ■ 以下の症状がある場合早めの受診をお勧め致します。
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- かすんで見える
- 明るいところにでると、まぶしく見にくい
- ぼやけて二重、三重に見える など
日常生活に支障がない程度であれば、点眼薬により、白内障の進行を遅らせます。
但しこれらの薬剤は、水晶体が濁るスピードを遅くするもので、症状を改善したり、視力を回復させることはできません。
当院では日帰りでの手術を行っております。
白内障の手術は、眼球レンズの濁った水晶体を超音波で砕いて吸引し、人工のレンズを入れます。
最初に手術が問題なく行えるかを調べる検査を行います。
通常、白内障手術で使用されている眼内レンズは単焦点眼内レンズというもので、遠近のどちらか一つの距離に合わせたレンズとなります。
検査にはどちらの距離にあわせた度数のレンズを入れるかという打ち合わせも含まれます。
- ■ 検査内容
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- 視力、眼圧、屈折検査
- 眼底検査(網膜の状態を調べる検査)
- 細隙灯顕微鏡検査(水晶体の濁りの状態を調べる検査)
- 角膜内皮細胞検査(角膜の内皮細胞の数を調べる検査)
- 眼軸長検査(眼の奥行きを測り、眼内レンズの度数を決める)
- 問診、血液検査(健康状態の確認)など
※ 水晶体の濁りが進行している場合、電気的検査や超音波検査を行う場合もあります。
● 手術の流れ
手術は点眼薬による局所麻酔の上で行います。
手術時間は患者様の目の状態で異なりますので詳しくはお尋ね下さい。
眼球(角膜と強膜の境目付近)を切開し、水晶体の前嚢を切開します。 | |
水晶体の核と皮質を超音波で砕き、吸引して取り出します。 (後嚢とチン小帯は残します) |
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残した後嚢の中に、眼内レンズを挿入します。 |
※ 手術後は十分に休憩を取って頂いてお帰り頂けます。
※ 眼内レンズは直径6mm程度で、後嚢に固定するために支持ループが付いています。
一度眼内レンズ挿入すれば、取り替える必要はありません。
手術直後は、目が充血することがあります。
また、目がゴロゴロする、涙がでる、目がかすむといった症状が出ることもありますが、これらの症状はおよそ数日から1~2週間程で治まります。
手術後、数ヶ月は定期的にご来院頂き、経過観察を行いながら感染症などの予防を行います。
術後は安静が第一ですが、疲れない程度に眼を使う事は問題ありません。
しかし、違和感やまぶしさを感じたり、色調の異変などを感じるようであればご相談下さい。
ほとんどの方が、手術後1ヶ月から3ヶ月程で視力が回復し安定してきますので、この時期に視力にあわせた眼鏡の処方を行います。